プレスリリース

ホワイトボックス・プレゼンツ
「もう一つの万博 - ネーション・ステートの彼方へ」
キュレーター:渡辺真也

参加アーティスト
マリーナ・アブラモヴィッチ(ベオグラード)/赤瀬川原平(東京)/セイラ・カメリッチ(サラエボ)/勝間陵賀(高知)/イネス・パイス(リスボン)/柴田ジュン(鎌倉)/ネボイサ・セリッチ・ショーバ(サラエボ)/照屋勇賢(沖縄)

オープニング・レセプション:8月15日 6 〜 8PM(終戦記念日)

展示:8月15日〜9月10日
開館時間:毎週火曜日〜土曜日 11AM 〜 6PM


ホワイトボックスは、渡辺真也をキュレーターに迎え、展示「もう一つの万博-ネーションステートの彼方へ」を自信を持ってお届けします。この展示は万国博覧会、そしてそこにおける国民国家との関係に焦点を当てています。

もう一つの万博は、政治的かつ文化的なプロジェクトです。19世紀ヨーロッパにて創始された万博は、都市国家から国民国家へ、そして封建制経済から市場経済への移行から生じました。国民国家形成の中において、万博はその国におけるナショナルカルチャーを効果的に形成していったのです。万博は、市民権、社会的メンバーシップと 文化的内包性を、ツーリスト消費主義と都市コスモポリタニズムと共に推進する為の強力な道具となったのです。

しかし結局、ヨーロッパの近代化と国民国家による構造は、植民地主義と世界戦争を引き起こしました。さらに現在の国際的状況において、インターナショナリズムを象徴している『万博』の基盤は、時代遅れとなり、腐敗しています。また現在日本で開催中の「愛・地球」博は、明らかにアメリカの単一行動主義を引き起こす要因となっています。そこで私たちは、21世紀における万博と国民国家の意味を問題として提起しています。

もう一つの万博は、既存の万博を超越すべく、暴力を拒否し、共存を謳っています。「内部」と「外部」、そして「外国」も存在しません。敵も見方もありません。もう 一つの万博は一つの開かれた系なのです。そこでキュレーターの渡辺真也は、万博の 根源的意義にまで立ち返り、芸術における文脈の可能性を探求すべく、国民国家的制度から自由である展示を企画しました。

展示のために選ばれた8人のアーティストは、こういった考えを具体化しています。彼らは、21世紀を戦争ではなく、共存として描くことにより、新しい万博の可能性を模索しています。展示は8月15日月曜日に一般公開するのですが、この日は第二次世界大戦において日本が連合軍に無条件降伏した日でもあります。今年は日本の敗戦(8月6日における広島と、8月9日における長崎、そしてその結果としての終戦)から60周年に当たります。日本において、8月15日は戦没者慰霊の日であり、そして平和のための祈りの日でもあります。

クロージング・レセプションは9月8日木曜日 6PM 〜 8PMを予定しております。


White Boxの展示プログラムの一部は、New York City Department of CulturalAffairs、Lower Manhattan Cultural Council、そして New York State Councilfor the Artsによってサポートされています。

White Boxは501[c](3)非営利団体です。全ての寄付は法律により所得から控除されます。展示の詳細については、212-714-2347またはyasha@whiteboxny.orgでYasha Wallinまで連絡をお願いします。

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